装飾瓦「Woven Ceramic Echizen」できました。

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越前瓦の新商品

小笠原弘建築計画様からの「越前瓦で福井の繊維を表現したい、吉田のところは瓦もやってるから作ってくれるとこ紹介してくれやー」という話から2年とちょっと。

施工性・軽量化の改善を加えて、越前市の「直江歯科医院」様の外装部材として完成しました。

直江歯科医院様 新築移転工事
越前瓦タイルが施工された新越前市庁舎の隣です
夜の雰囲気
まだ施工中の写真ですが、明かりの漏れる雰囲気

建築素材でもあり、地場産業の新しい展開でもあり、その見え方はアートでもあり。
どこにもない、福井らしさを表現できるものとして、新たな用途として使われていくようになればなーと思います。

一般の方に興味を持って話しかけられるとか(通常はないですよね)、「越前瓦って、建築って」という話につながりやすくて素敵だなと思いますし、注目されるっていいですよね。

初の自社商品として展開していきます

当社は瓦工事も板金工事も取り扱っているので、よく感じているのですが、瓦業界はなかなか厳しい。屋根は金属その他に押され、住宅着工数も伸びるとは思えない中、短期的な需要は災害で増えるにせよ、中長期的に需要を増やすのは結構厳しい状況です。

産地ではメーカーの統廃合・廃業が進んでいますし、瓦離れが続く中では、瓦職人も増やしにくい状況です。建築業界全体の話にもなりますが・・。

そんな中で、地場産業の「越前瓦」を今後も残していくためには、屋根としての需要の再開拓の他、新展開も必要だろうなと思っていましたが、この「繊維を表現した瓦」は、
①【新市場屋根ではない内外装の新しい市場の開拓という可能性と、
【新素材】繊維産地をPRする建築素材として展開できる可能性がありつつ、
【地域・文化】瓦の耐久性や風景を作っている要素・福井の色という部分を若い人たちにPRできる可能性のあるものだと思っています。
インスタ映えしますし。

ということで、吉光工業初の自社商品として、福井県瓦工業組合と連携して、今後の改良及び販売へと進めていきます。次は自社事務所でお披露目になるかな。

Woven Ceramic ~Echizen~ で。

Woven Ceramic」、ウーブンセラミック、織られたセラミック(瓦)の意味で、 商標出願中。(2021.03商標登録)
壁面構造及びそれに用いる壁面用装飾体」として、特許出願中(2020.12特許登録)です。

思いつくのも、形にするのも、どっちも大変!というところですが、個人的には出来たものより、その背景の方に興味がある人間なもので、苦労を忘れないうちに誕生の経緯について関係者トークをまとめてみました。ぜひぜひ見ていただければ。(下記画像からリンクで見れます)

文化・歴史・産業を、建築で表現する

一企業の一新商品できました、買ってね!ということも、もちろん大事なのですが、、、それよりも思うのが、どこにでもある都会を福井で改めて再現したくない、どうせやるなら福井らしさを街に取り入れてほしい、というところです。

瓦の連なる風景が、街並みと地域の景観を作ってきているのは、日本でも海外でも周知の事実。福井のような田舎が他の都市に勝てるとしたら、行ってみたいと思われるとしたら、独自の伝統や文化・産業じゃないでしょうか。新幹線の開業に向けて再開発が動き出していますが、インバウンドを狙うにしても、市民が住みよい街にするにしても、多少の福井らしさを取り入れてほしい、ちょっと新しい形で

繊維の街・福井を、地場の瓦・越前瓦で織り込むことで、産業と文化の表現を。

瓦業界に片足を突っ込んでいる身として、そんな思いで(面白がって)、一回で終わらせずに商品化まで持っていってる所が大きいのです。

ということなので、そんな考えと取り組みを面白いと思っていただける方に使ってもらいたい!取材もしてもらいたい!

新たな出会いをお待ちしてます!

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この記事を書いた人

屋根・外壁・雨樋工事業 (株)吉光工業の3代目。「快適に暮らす」「人・建物・環境にちょうどいい解決策」をテーマに、できることを色々ご提案します。 一級建築士、 一級建築板金技能士 、遮熱施工管理技士 、宅地建物取引主任者。大阪大学建築工学科卒。大手ハウスメーカーを経て、 2006年から家業に。

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