築年数の古い家の屋根のメンテナンスに興味があり、自分でできる範囲で補修を試したいと考えている方へ。
家の屋根の棟瓦がズレていることに気づき、放置すると雨漏りなどの深刻な問題につながるのではないかと不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、福井市周辺の方に向けて棟瓦がズレる原因を解説します。
□棟瓦がズレる原因をチェック
棟瓦がズレる原因は様々です。
代表的な原因とその対策方法について解説していきます。
1: 地震や台風などの自然災害
地震や台風などの自然災害は、棟瓦に大きな負担をかけ、ズレや破損の原因となります。
特に、古い瓦屋根は、経年劣化により耐震性や耐風性が低下しているため、注意が必要です。
対策としては、定期的な点検を行い、必要に応じて補修や補強を行うことが大切です。
2: 葺き土や漆喰の劣化
棟瓦は、葺き土や漆喰で固定されています。
これらの材料が劣化すると、固定力が弱くなり、ズレてしまう可能性があります。
特に、築年数が古い屋根では、葺き土や漆喰が乾燥したり、ひび割れたりしていることがあります。
対策としては、劣化している部分を補修したり、新しい葺き土や漆喰で塗り直したりする必要があります。
3: 下地(芯木)の腐食
棟瓦の下地には、芯木と呼ばれる木材が使われています。
芯木が腐ると、棟瓦を固定している釘が抜け落ち、ズレてしまうことがあります。
対策としては、腐っている芯木を交換したり、腐食防止処理を施したりする必要があります。
□屋根の棟瓦のズレの修理方法
棟瓦がズレた場合、放置すると雨漏りや瓦の落下などの危険性があります。
早急に修理を行う必要があります。
棟瓦のズレの修理方法には、いくつかの種類があります。
それぞれの方法の特徴や費用、工期などを比較して、ご自宅に最適な方法を選びましょう。
1: 漆喰詰め直し工事
漆喰詰め直し工事は、棟瓦が破損していない場合に行える比較的簡単な修理方法です。
古くなった漆喰を新しい漆喰で詰め直すことで、棟瓦の固定力を回復させます。
費用は安く、工期も短いため、軽度のズレや破損に適しています。
2: 棟瓦取り直し工事
棟瓦取り直し工事は、下地が劣化していない場合に行える修理方法です。
既存の棟瓦を一度取り外し、新しい葺き土や漆喰で固定し直します。
漆喰詰め直し工事よりも費用はかかりますが、よりしっかりと瓦を固定できます。
3: 葺き直し工事
葺き直し工事は、雨漏りが発生している場合や、築年数が20年以上経過している場合に有効な方法です。
既存の瓦を一時的に取り外し、防水紙などの下地を新しいものに取り換えてから既存の瓦を積み直します。
棟瓦取り直し工事よりも費用はかかりますが、屋根全体の防水性を高められます。
4: 葺き替え工事
葺き替え工事は、屋根全体の老朽化が進んでいたり、瓦屋根を別の屋根材に変更したい場合に行う方法です。
既存の瓦屋根を撤去し、新しい防水紙を設置したうえで、新しい屋根材を設置します。
最も費用はかかりますが、屋根の寿命を長くできます。
□まとめ
棟瓦のズレは、放置すると雨漏りや瓦の落下などの危険性があります。
原因別に適切な修理方法を選ぶことが大切です。
軽度のズレや破損であれば、漆喰詰め直し工事や棟瓦取り直し工事で対応できます。
雨漏りが発生している場合や、築年数が古い場合は、葺き直し工事や葺き替え工事も検討する必要があるでしょう。