住宅版エコポイントについて
ここでは住宅版エコポイントについて次のことを考えていきます
住宅版エコポイントとは?
どんな工事が対象になるの?
なぜ窓の断熱をするの?
私の家の断熱は?〜建てた時代ごとの外壁・天井・床の断熱基準〜
エコポイントはいつ使えるの?
窓を交換するといくらかかるの?
住宅版エコポイントとは?
住宅版エコポイントは、経済産業省・国土交通省・環境省の三省合同事業で、予算枠1000億円の事業です。エコリフォーム、エコ住宅の新築の2分野がありますが、ここではエコリフォームについて説明していきます。
エコリフォームは、工事に着手する期間が決まっています
平成22年1月1日〜平成22年12月31日までに工事に着手していること
<追記>工事着手期間が平成23年12月31日まで延びました。
ポイントの申請を、平成23年3月31日までにすること。
<追記>ポイント申請期間が平成24年3月31日まで延びました。
期間中でも、予算枠がなくなったら終了です。
工事内容は
@窓の断熱改修:内窓設置(二重サッシ化)、ガラス交換(複層ガラス化)
A外壁、天井又は床の断熱材の施工
Bこれらに合わせて行ったバリアフリーリフォーム
が、住宅版エコポイントの対象となります。
エコポイントは、次のようにリフォームをする場所ごとにポイントの大きさが決められています。また、エコポイントは同時期にする他のリフォームに使用することができます。
どの部分のリフォームが効果的?
窓、外壁・天井・床など断熱改修をする部位がありますが、どの部分のリフォームが一番効果的なのでしょうか?それを考えるのに、役立つデータを見てみます。
データ出典:建築知識2006年4月号、次世代省エネルギー基準早わかりガイド
まず、省エネルギー基準が改正された年代です。
旧省エネルギー基準(1980年制定)、新省エネルギー基準(1992年制定)、次世代省エネルギー基準(1999年制定)を境として、住宅を4つの世代に振り分けました。
省エネ基準は、北海道と沖縄では同じ基準で扱うと無理が生じるので、気候に応じて地域分けをしています。福井はW地域というところになりますので、W地域のもので比較してみます。
その一覧がこれです。
第一世代で「築29年〜築65年」、第二世代で「築19年〜28年」、第3世代で「築12年〜18年」、第四世代で「新築〜築11年」です。(2010年現在)
各世代ごとに、標準的に採用されている断熱材の厚さが変わってきます。
では、第一世代(省エネ基準前)と、第3世代(新省エネ基準)での熱損失の割合をみてみましょう。
第一世代では各部位からの熱損失はほぼ同程度ですが、第一世代・第三世代ともに開口部からの熱損失が一番大きいです。特に第三世代では、夏場の熱流入のほとんどが開口部からとなっています。
ですので、まずは開口部(窓)の断熱性能をあげることが効果的です。
窓の断熱の効果は?
アルミサッシ・シングルガラスの窓の内側に全て樹脂サッシを取り付けた場合、窓からの熱の流入・流出による冷暖房費が抑えられます。
どれくらい抑えられるかというと、
二酸化炭素の削減量 -19%
年間光熱費の削減量 -5,100円
という試算結果が出ています。
(現状が複層ガラスの場合にはその効果は減りますが、窓が一番効果がでる部分だというのは同じです)
樹脂サッシのメーカーは?
内側に取付する樹脂サッシは、大きいところではYKKAP「プラマードU」、トステム「インプラス」、三協立山アルミ「プラメイクE」、旭硝子「まどまど」、新日軽「リクラス」などあります。
どのメーカーの物でも取付可能ですが、当社ではYKKAPの「プラマードU」をオススメしています。
樹脂サッシ取り付け費用は?
まずはざっくりと、大きさと価格の目安です。
仕様は基本的な「樹脂サッシ+3mmガラス」で価格は「取付費込」です。
@ぐらいの大きさ、「幅1700mm、高さ1300mm」の場合で34300円
Aぐらいの大きさ、「幅2700mm、高さ1900mm」の場合で91100円
です。
いろんなサイズの価格表はこちらです。(PDFファイルです)
エコポイントは、@で12000円、Aで18000円がついてきます。
今の窓枠の幅が狭い場合には、ふかし枠が必要となる場合があります。
この枠の幅を確認する必要があります。
なぜ当社が内窓の設置をするのか?
屋根も外壁も、結露対策や湿気・熱の移動のことを考えながら工事をしています。外壁には窓が付いていて、断熱・省エネに関して影響が大きい部分ですので、取り組みができればなぁと考えていました。
今回、二酸化炭素の削減を推進するためにエコポイント制度ができ、内窓の設置を勧める流れができました。調べてみると、内窓設置はそう難しいものではなく、必要な工具も日常使用しているものであり、自社で責任もって施工できる、と判断して、取り組むことにしました。
サッシについては、付き合いのあるサッシ屋さんから購入し、取付は自社でします。その際のエコポイントを利用して、外部の点検・補修・改修に充てていただければと思います。